2009
Community/Cultural
磐梯山を背景に、美しい山並みと田園に囲まれて建つ、町民のための学習体験施設である。町の中心部に残る古城跡を活かした亀ヶ城公園の一画にあり、総合体育館や広場と隣接する形で配置されている。建物のメインの軸は磐梯山の軸に合わせた。豪雪地帯特有の大屋根をかけ、その下に500席の多目的ホールを中心に、和室、研修室、調理研修室等を集約し、様々なコミュニティー活動が活発に行われる拠点となっている。この大屋根は、冬場の強烈な西風と降雪にも雪だまりを作らず、磐梯山や周辺の風景とも馴染むスカイラインを生み出し、ホールの大きなボリューム感や、人工物としての存在感を感じさせない形である。多目的ホールは可動の音響反射板等を備え、ステージも含め完全平土間化できる可動椅子のシステムを備え、演劇、音楽、講演等、様々なイベント活動に対応可能である。諸室が面するロビー空間は、不整形な平面形状も功を奏し、あたかもまちなみにある「広場」のような役割を果たし、特に雪に閉ざされた冬場は町民が自由に集えるまちのコミュニティースペースとして活用されている。
第29回福島県建築文化賞正賞 受賞 (2011)
第14回公共建築賞東北地区優秀賞 受賞 (2014)
所在地: |
福島県耶麻郡猪苗代町 |
---|---|
設計期間: |
2005.12~2007.05 |
施工期間: |
~2009.02 |
用途: |
多目的ホール展 |
構造: |
RC・SRC造、地上3階 |
規模: |
延床面積 2,852.64㎡ |