1991
Education, Healthcare
国の補助金を受けるため、工期も予算も相当にきびしく、計画も自然と単純で合理的なものとなった。 建物は既存の校舎とL型に隣接していた。そこで鉤型の壁で凹の空間を作り既存校舎との狭間に小さな広場を生み出し、ふたつの建物が群として存在するよう考えた。また立面も、この建物が「街並み」の一部として意識され、将来他の建物と都市的な環境を形成していけるよういくつかの要素の集合体としてデザインされている。内部空間は、壁に自由な動きを持たせているため、一見複雑で非合理的な広がりに見えるが、実際は壁構造とヴォイドスラブによる梁のない単純な構成である。直階段の3層吹き抜けを可能にするため、シャッターの配置は工夫した。自分たちの校庭がない学生たちにとってこの空間が唯一アイデンティティを持てる場所となることを願い設計した。
所在地: |
千葉県鴨川市 |
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設計期間: |
1990.03~1990.06 |
施工期間: |
1990.08~1991.03 |
用途: |
看護専門学校 |
構造: |
RC造、地上3階 |
規模: |
延床面積 2688.15㎡ |