2003

須賀川市立小塩江小学校・幼稚園・児童クラブ館

Education

福島県須賀川市の北東部、宇津峰を望む山々に囲まれた、のどかな田園風景の中に建つ。児童数100人弱の小学校に、幼稚園(園児約35名)と児童クラブ館が併設され、地域の教育及び地域活動の中心施設としての役割を担っている。敷地は小高い丘を整地して生まれたこぢんまりとした空間で、南側の桜並木等の豊かな緑が印象的である。既存の小学校と幼稚園を使いながらの、同一敷地内での建て替えである。新しい面積基準に照らし合わせながら、児童クラブ館を含んだ計画は全体で4000㎡を越えるものとなる。できるだけコンパクトで、無駄のない建物計画とすることで、十分な広さの校庭や運動場を確保するよう努めた。運動場に影を落とさぬよう北側屋根面はできるだけ低く抑えた。また南側が樹木に覆われすぎ、採光が十分に確保できないため、屋根頂部にトップライトを多用し、天空採光による明るい内部空間を生み出した。一つの大きなボリュームの建物ではあるが、連続するトップライトの屋根や、雁行する平面、テラス空間の凹凸など、小さな空間の変化を生み出すことで、周辺のおだやかな風景の中に、違和感なく溶け込む、細やかなスケール感を持つ建物となった。

所在地:

福島県須賀川市

設計期間:

2001.03~2001.10

施工期間:

2001.10~2003.02

用途:

小学校・幼稚園・児童クラブ館

構造:

RC造、一部SRC造
地上2階

規模:

延床面積 3,216㎡